アーモンドは、天然のサプリメントと呼ばれるくらい栄養豊富。
子供のおやつにするにも最適な食品なのですが、子供にいつから与えたらいいのでしょうか?
アーモンドを粒の状態で食べるには、奥歯が生えそろっている必要があります。でも、それでも気になるのは誤嚥。
豆類やナッツ類は誤って気管に入りやすい食品ですよね?
消費者庁によると、食品を気管に詰まらせる事故で命を落とした14歳以下の子供は、平成26年までの5年間で103人と公表しています。そのうち約8割が0~6歳の未就学児です。
子供が小さいうちは、アーモンドは丸ごとではなく砕いた状態で、親と一緒に食べるなどしてしっかりと見ておいたほうがいいですね。
では、アーモンドプードルやアーモンドミルクは何歳から食べられるのか。また、気になるアレルギーや子供がアーモンドを食べるときに注意したいポイントをお伝えします。
子供にアーモンドはいつから?3歳未満の子供は要注意
アーモンドが3歳未満の子供に不向きな理由としては、主にこの3つが考えられます。
では、この3つの理由について詳しく見てみることにしましょう。
アーモンドは小さな子供には誤嚥の可能性も
冒頭でお伝えしたように、アーモンドなどナッツ類、豆類はその形状から誤って気管に入りやすい食品です。
このことで一番危険なのは、気管に詰まって窒息することです。ナッツ類や豆類は、水分を含むと膨らみます。気管の中で水分を含んで膨らむことも、窒息のリスクを高める要因なんです。
3歳未満の子供は、かみ砕く力も弱く、飲み込んだり吐き出したりする力も弱いので、アーモンドをそのまま与えるのは危険と言えます。
また、小さく砕いて食べさせた場合でも、水分を含んで膨張して気管に詰まる可能性があります。破片が気管に入ると、ナッツ類に含まれる油分で炎症を起こす場合もあるそうです。
奥歯が生えそろい、大人と同じような咀嚼ができるようになった子供でも、豆類やナッツ類を食べるときは十分注意してあげたいですね。
ナッツ類の誤嚥をできるだけ避けるには
家庭でできる対策をまとめました。
子供が3歳未満の場合は家にナッツ類を置かない
小さな子供は大人や兄姉が食べているものに興味を示しますよね?
3歳未満の子供の前でナッツを食べるのはもちろん控えたいですが、家に置いておくとついつい片付け忘れたり・・・ということも考えられますので、管理を厳重にすることが重要です。
少し厳しいですが、家にナッツ類を置かないという選択はより安全ですね。
身近な人にも誤嚥の可能性を伝えておく
お子さんと飲食を共にする可能性がある人にも、豆類やナッツ類の誤飲の可能性を伝えておくことをお勧めします。
ちょっと目を離したすきに、おじいちゃんおばあちゃんや親戚が子供に何かを食べさせようとしている瞬間を発見したことありませんか?
一昔前と今の育児方法は違うもの。それを周りに理解してもらうのは大変ですが、子供が食べられないもの、危険があるものはしっかり伝えておいてください。
また、兄姉がナッツ類を食べている場合、弟妹にあげないようにすること、食べ終わったら手の届かないところに片付けることを教えてあげてください。
子供が食べるときは食べることに集中させる
3歳以上の子供でも、誤嚥の可能性はあります。
多くの場合は、遊びながら、歩きながら、寝転がって食べる、びっくりした拍子に飲み込むなど、食べることに集中していな時に起こります。
豆類やナッツ類を食べるときはよく噛んで、ゆっくり飲み込む。食べることに集中することを徹底してください。
万が一誤嚥してしまった場合を考えて、「政府広報オンライン」によるガイドラインを一度ご覧ください。
アーモンドは子供の胃腸に負担をかける
アーモンドは腹持ちがいいって感じたことありませんか?
アーモンドは不溶性食物繊維を多く含んでいるので消化に時間がかかり、硬いのでよく噛む必要があり満腹感も得られるんですね。
不溶性食物繊維は、水に溶けずに水分や老廃物などを吸着して、便の量を増やす働きもあります。
アーモンドの食物繊維は、余分なエネルギーが体内に蓄積されるのを防ぐという研究結果も出ていて、大人にとっては嬉しい効果ばかりなのですが、小さな子供がたくさん食べてしまうと負担がかかります。
また、アーモンドはその栄養素の約半分が脂質です。
アーモンドに含まれる脂質の多くは、オレイン酸とリノール酸という良質な脂質なのでコレステロールをコントロールしたり、血液の流れをスムーズにするなどのメリットがあります。
でも、子供の胃腸はまだ未発達なため、アーモンドの脂質は3歳未満の子供には負担がかかり過ぎ、消化されない可能性もあります。
アーモンドを食べるのは、胃腸がしっかり発達して、咀嚼も十分にできるようになってからでも遅くはありませんよね。
アーモンドアレルギーの可能性も考えて
2019年9月、アーモンドは「食品表示基準について」の一部改正で、アレルギー表示が推奨されている特定原材料に準ずるものとして追加されました。
アーモンドは、アレルゲンとして食品表示が勧められている「準特定原材料」の21品目となったわけです。
平成30年の調査によると、アーモンドでアレルギーを起こした人の割合は、アレルゲンとして表示義務のある特定原材料7品目の一つ「カニ」よりも多いことが発表されています。
そのくらい、ナッツアレルギーを発症する人が増えているということです。
子供が初めて食べるものは、平日の日中にされている方も多いと思いますが、アーモンドを含めナッツ類を初めて食べる時は、念のため病院が開いている時間帯にしてください。
また、ごく少量を砕いた状態で食べることをお勧めします。
アーモンドは加工品にも使用されている
アーモンドアレルギーで気を付けたいのが、アーモンドはお菓子だけでなく、コクや香りづけにソースやドレッシングなどの調味料に含まれている場合があると言うことです。
アーモンドは「準特定原材料」のため表示義務はなく、表示することを推奨されています。
ごく少量使われている場合など、原材料に表示されていない可能性もあるのです。
アーモンドが使われている可能性のある食品、アーモンドアレルギーについての詳しい情報はこちらの記事をご覧ください。
子供がアーモンドパウダー・アーモンドプードルを食べられるのはいつから?
サクサクとした歯ごたえや香ばしい香りのするクッキーやタルト生地などには、アーモンドパウダー(アーモンドプードル)が使用されている場合がありますよね?
アーモンドプードルを使うと、確かに美味しい(笑)
アーモンドパウダー(アーモンドプードル)は、アーモンドが粉状になったものなので、誤嚥の心配はなくなります。
気になるのは、アーモンドプードルを含むお菓子のカロリーと、アーモンドアレルギーです。
アーモンド1gあたりのカロリーは、約6kcalです。
アーモンドだけでも高カロリーですが、それにバターやお砂糖が加わると・・・
それと、先ほどもお伝えしたようにアーモンドの食物繊維と脂質は、子供の胃腸では消化するのに負担がかかってしまいます。
日本では、アーモンドパウダーを与えていい年齢は定められていません。
与えるならごく少量を離乳食が終わる1歳半を目途に、アレルギーが気になるようなら3歳を過ぎたあたりから試してみるとよいでしょう。
一度にたくさん食べると、消化不良の原因にもなりますので気を付けてください。
アーモンドミルクはいつから子供にあげても大丈夫?
ヨーロッパではアーモンドミルクは1歳から与えてよいことになっていますが、日本ではその基準が設けられていません。
母乳や粉ミルクの代用として使用するのは不可ですが、プラスの飲み物としてなら1歳過ぎからになります。(あくまでもヨーロッパ基準)
アーモンドミルクは万能な飲み物と思われがちですが、赤ちゃんの場合は必要な栄養が全く足りていません。母乳や粉ミルクに替わるものではありませんのでご注意ください。
初めて試す場合はアレルギーも考慮して、少しずつ試してみるようにしてください。
アーモンドミルクは、牛乳が飲めない子供にも利用できるのですが、市販のものですと添加物が気になります。
また、栄養面でも市販の物と手作りとでは、かなりの差があると言っていいでしょう。
良質なアーモンドが手に入るようでしたら、手作りにチャレンジされてみてはいかがでしょうか?
大人はアーモンドを濾さずに、子供にはしっかり濾したものと、分けて利用できるのでおすすめです。
アーモンドミルクの作り方と、美味しいアレンジ方法はこちらのサイトに詳しく掲載されています。
手作りアーモンドミルクのデメリット
手作りのデメリットは日持ちがしない点です。
冷蔵庫で2、3日を目途に飲み切れる量しか一度に作れないので、忙しいお父さん、お母さんには負担がかかります。
濾さずにそのまま飲む場合は作業も比較的楽なのですが、濾す作業が入るとちょっと面倒。
手作りがいいのはわかっているけど、そんな時間がない!という仕事に子育てに大忙しのお父さん、お母さんにオススメなのが、こちらの商品です。
スペイン産の有機アーモンドのみを使用していて、保存料・乳化剤・増粘安定剤・化学香料・人工甘味料不使用です。
市販のアーモンドミルクの特徴をランキング方式でまとめていますので、気になる製品があったらチェックしてみてください。