アーモンドは低糖質でダイエットにもおすすめな食品です。
食事量の制限がなく、筋肉の減少を抑えやすいと人気の糖質制限ダイエットですが、食事制限してしまうと体に必要なビタミンやミネラル、食物繊維が不足しがちになってしまいます。
そんな時、低糖質(低GI・低GL)食品でありながら、天然のサプリメントと呼ばれるアーモンドを取り入れてみてはいかがでしょうか?
GI値とGL値って本当はどんな数値なの?アーモンドの栄養素をご紹介しながら、糖質の嘘と本当についてお伝えします。
アーモンドの糖質量は?糖質制限ダイエットにおすすめな理由
まずは、アーモンドに含まれる三大栄養素「炭水化物、タンパク質、脂質」を確認してみます。
アーモンド可食部100gあたりに含まれる栄養素
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 | |
生アーモンド | 587kcal | 19.6g | 51.8g | 20.9g | 10.8g |
ローストアーモンド | 608kcal | 20.3g | 54.1g | 20.7g | 9.7g |
フライアーモンド(味付け) | 606kcal | 19.2g | 53.6g | 22.3g | 10.4g |
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 | |
アーモンド1粒あたり目安 | 6kcal | 0.2g | 0.5g | 0.2g | 0.1g |
糖質は、炭水化物から食物繊維を引いたものを指します。
アーモンドは食物繊維を多く含む食べ物です。脂質も全体の50%と多いので、糖質は少なくなります。
【1日の摂取基準】
カロリー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | 糖質 | |
男性 | 2650kcal | 60.0g | 73.6g | 364.0g | 344g |
女性 | 2000kcal | 50.0g | 54.8g | 271.0g | 253g |
確かに、アーモンドを含むナッツ類のカロリーは高いんですが、アーモンドに含まれている脂質のほとんどが、オレイン酸とリノール酸の良質な脂です。
カロリーや脂質が気になる方はこちらの記事を参考にされてください。
糖質を取り過ぎるとどうして太るの?
糖質を取り過ぎると太るのは、糖質が脂肪に変わってしまうからなんです。
食事で糖質を摂ると、体内でブドウ糖に変わります。ブドウ糖は小腸で吸収されて血液によって全身の細胞に送られていきます。
この、血液中に溶けたブドウ糖が「血糖」で、血液中にどのくらいブドウ糖があるかを表した指数を「血糖値」と呼んでいます。
血糖値が上がると、すい臓から血糖値をコントロールし細胞や筋肉に血糖を送る働きをするインスリンが分泌されます。
この時糖質を取り過ぎていると、血糖値は急上昇してインスリンも大量に分泌されるのですが、エネルギーとして使われなかった血糖は皮下脂肪や内臓脂肪として蓄えられてしまいます。
このことが、糖質を取り過ぎると太ることに繋がっていくんですね。
アーモンドは血糖値の上昇を抑える?
アーモンドは低糖質な食品なのですが、もう一つ糖質制限ダイエットにオススメな理由があります。
最近の研究でアーモンドを食事と一緒に食べると、食後の血糖値上昇を抑えることが明らかになりました。
じつは、アーモンドは食べるタイミングによって、その効果が少し違ってくるんです。
食後の血糖値の急上昇を抑えるのであれば、アーモンドは食事と一緒に食べることがおすすめですよ。
アーモンドのGI値とGL値
では、糖質を低く抑えるためには、炭水化物をなるべく避けたらよいのでしょうか?
ダイエット中であっても、バランスの取れた食事が大切ですよね?三大栄養素である炭水化物を極端に減らしてしまうと、やはり体にも影響が出てしまいます。
そこで、登場するのがGI値とGL値です。
炭水化物を含むのすべての食品が、血糖値を上昇させやすい食品というわけではないんですね。炭水化物の中でも、血糖値を上げるものと、上がりにくいものがあるんです。
それをわかりやすく数値にしたものが、GI値とGL値です。
GI値って何?信じても大丈夫なの?
GI(グリセミック・インデックス)とは、その食品を食べた時に食後の血糖値がどのくらい上がるかを、ブドウ糖を基準(100)として相対的な数値で表したものです。
糖質は、消化吸収されるスピードが食品によって異なります。それを数値にしてランク分けしたものがGI値なんですね。
オーストラリアのシドニー大学ではGI値が70以上の食品を高GI食品 56~69の間の食品を中GI食品 55以下の食品を低GI食品と定義しています(グルコースを100としている場合)。
GI値が低い食べ物ほど、消化吸収がゆるやかになり、インスリンも分泌しすぎることなく、糖の吸収がスムーズに行われると言われています。
そのため、GI値が低い食品が、ダイエットには最適な食品となるんです。
また、食後に眠くなるってことありませんか?
その理由は、糖質を取り過ぎた後に大量に分泌されるインスリンによって、血糖値の急降下を引き起こすから。血糖値の上昇、降下によって倦怠感や強い眠気が起こるんですね。
低GI値食品を食べることのメリット
- 同じ炭水化物でも太りにくい
- 食後の眠気が起こりにくい
一般的にはこう言われています。
でも、GI値にはちょっとした落とし穴があるんですね。
GL値って何?血糖コントロールをするならこっち!
GI値は、食後の血糖値がどのくらい上がるかを示す画期的な指数なのですが、一つだけ弱点があります。
それは、GI値が食品中の糖質量について考慮していないことです。
「GI値が高い食品でも、糖質量が少なければ血糖値への影響は少ない」ということから考えられたのがGL(グリセミックロード)です。
GL値は、この計算で求められます。
GL値は10までは低、11~19は中、20以上は高GL値とみなします。
例えば分かりやすいのがスイカ。GI値は72と野菜の中でもトップクラスの高GI値食品です。でも、GL値になるとたったの4と低GL値食品になるんです。
不思議でしょ?
スイカってほとんどが水分ですよね?炭水化物の割合は非常に少なく、食後の血糖値上昇は比較的少ないんです。
と言うことで、血糖コントロールをしたいのであれば、GL値を見ていく必要があるんですね。
アーモンドは低GI値・低GL値食品
では、これを踏まえて、アーモンドのGI値とGL値を見てみましょう。
アーモンドのGI値:30(低GI)
生アーモンドのGL値:3(低GL)
ローストアーモンドのGL値:1(低GL)
GI値とGL値、どちらでも低いことがわかります。
種実類は、銀杏や栗以外のほとんどの物が低GL食品です。
糖質制限ダイエットにアーモンドなどナッツ類を取り入れることは、とても有効なんですね。
ダイエット中はどうしても栄養が偏り気味。ビタミンやミネラルをふんだんに含んでいるアーモンドを食事やおやつに取り入れてみるのはいかがでしょうか?